虫歯治療

虫歯治療2026-05-13

CAD/CAMとは?デジタル技術で作る歯の詰め物・被せ物について

セラミッククラウンと歯科技工ケースのイメージ

コンピューターで設計・加工するCAD/CAM技工物について、従来の技工物との違いや保険適用の対象、治療の流れをわかりやすく解説します。

CAD/CAM詰め物被せ物補綴虫歯治療

CAD/CAMとはどのような技術か

CAD/CAM(キャドキャム)は、「Computer-Aided Design(コンピューター支援設計)」と「Computer-Aided Manufacturing(コンピューター支援製造)」の略称です。歯科の分野では、詰め物や被せ物をコンピューターで設計し、専用の加工機で素材を削り出して作る仕組みを指します。

歯の形や噛み合わせのデータをデジタルで取得し、画面上で補綴物の形状を調整したあと、機械が自動で加工します。手作業の工程が減るぶん、寸法のばらつきが抑えられる点が特徴です。

従来の技工物との違い

従来の技工物は、印象材で歯の型を採り、石膏模型を起こしてから歯科技工士が手作業で製作する流れが一般的でした。高い技術と時間を要する工程です。

CAD/CAMでは口腔内スキャナーや歯型のデジタルスキャンを用いることで、製作プロセスの一部を機械化できます。設備や技術の組み合わせによっては、来院当日に仕上げることができるケースもあります。ただし、すべての症例に対応できるわけではなく、歯の状態や部位によって適した製作方法は異なります。

保険適用の素材と対象部位

2014年からCAD/CAMで製作されたハイブリッドレジン冠(セラミックとプラスチックの複合素材による被せ物)が保険適用となりました。その後、適用範囲は段階的に拡大され、現在は一定の条件を満たした小臼歯・大臼歯・前歯などが対象になっています。

保険適用の条件や対象部位は診療時点のルールによって変わることがありますので、詳しくはかかりつけの歯科医にご確認ください。

治療の大まかな流れ

  1. 検査・診断 — 虫歯の状態を確認し、詰め物や被せ物の種類を検討します
  2. 歯の形成 — 補綴物が入るよう歯を削り、形を整えます
  3. データ取得 — 口腔内スキャナーや型取りで歯の形状を記録します
  4. 設計・加工 — コンピューターで形を設計し、加工機で素材を削り出します
  5. 装着・調整 — 仕上がった補綴物を口腔内に合わせ、噛み合わせを微調整します

工程の一部を院内で完結させる「チェアサイドCAD/CAM」と、技工所と連携して製作する形式があり、それぞれ対応できる症例の範囲が異なります。

どのような素材が使われるか

CAD/CAMで使われる素材の代表的なものにハイブリッドレジンとジルコニアがあります。ハイブリッドレジンは保険適用の対象となる素材です。ジルコニアは強度が高く審美性に優れた自費診療の素材で、奥歯や部位によって使い分けられます。

素材ごとに強度・透明感・耐摩耗性が異なり、患者さんの口腔内の状態や希望に応じて選択されます。

詰め物・被せ物に迷ったときは

虫歯治療後の修復には、金属・セラミック・レジンなど複数の選択肢があります。CAD/CAMによる補綴物もそのひとつです。素材の特性や費用、保険適用の有無は、歯科医師に相談のうえ自身の状況に合った方法を選ぶことが大切です。

お口の状態について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。